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経済トピックス【2006年10月】
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投資用から自宅へ 上海人の不動産への考え方の変化
上海假日楼市展覧会 10月の国慶節の連休中、上海では恒例の住宅博覧会、「上海假日楼市展覧会」が上海展覧中心で開催された。今回の展覧会には、1800あまりのブースにデベロッパー約180社が出展し、規模としては空前で、展覧会場の外部敷地もいっぱいにつかった大掛かりなものとなった。 2003年や2004年のころと比較すると、上海市民の不動産に対する熱は確実に冷めてきている。以前は、各デベロッパーのブースにパンフレットを取るための長い列ができたが、今回はそういった風景はほとんど見られなかった。たまに行列があれば、景品をもらうため程度のものだった。 上海でも2006年6月ごろから不動産の取引は低迷しており、5月に開かれた不動産展覧会で売り残っていた物件が、今回の展覧会にも再登場しているようなケースが多く見られた。市民にとっては選択の余地が広がっていることは確かだ。 中国の中央銀行が調査した上海市民の不動産購入に対する意識調査では、現在の上海市民が望む物件は、面積が80〜100平米ほど、価格が80万元〜100万元ほどとなっている。数年前までは、大型の物件がもてはやされていた時期もあったが、最近は不動産価格全体を抑えるために、小さな物件が注目を集めている。しかし、今回の展示会を見てみると、実際にはデベロッパーの手元にある物件の多くは、120〜130平米、1平米あたりの価格が1万元以上となっており、消費者の意識と隔たりがあることがわかる。 上海のある不動産会社が上海市民2400人を対象にした調査では、この10月の連休期間中に不動産を買う予定はない、もしくは模様眺め状態である、と答えた人は70%に達しており、これまでのように連休が来れば、不動産業者が大忙し、というような状況はなくなりつつある。これは、なにも上海に限ったことではなく、深センで9月29日に開催された中国住宅産業国際博覧会でも不動産を買おうとする市民の熱が冷めていることがマスコミなどでも報道された。 ところで、市民が感心を寄せている価格帯も、2003年ごろは1平米あたり4500元〜5500元がもっとも多かったのに対して、2005年前後からは8000元〜10000元クラスの物件に注目している。そこから分かるように、これまでの安い投資目的の物件選びから、慎重な自分の住宅用の物件を買おうとしている人が増えていることがわかる。もちろん、環境のほかに、教育や買い物、交通などを重視した傾向がますます強まっている。
自宅用のマンションを政府も後押し 上海市では、第十一5ヵ年計画期間中の不動産政策の柱として、5年間で新たに1億平方メートルの住宅を供給することを明らかにした。その中心となるのが、いわゆる一般庶民向けの物件で、建築面積が1世帯あたり90平方メートル未満の物件を、総開発面積の70%以上に引き上げることを目標としている。さらに、「公房」といわれる古いアパートの改築にも力を入れることを明らかにしている。この背景には、貧困層の住環境の整備が挙げられており、住宅を買うことができない市民に対しては、安い借家を提供するなど、あわせて10万世帯の生活を改善するとしている。 また、上海市政府もここにきて省エネルギー住宅への取り組みを表明している。これから建設する住宅に関しては省エネルギー基準を厳格に守り、さらに太陽エネルギーなどを活用した住宅の建設を推進する。古いマンションに関しても、省エネルギーを目指した改造を進めるとしている。こういった動きは、これまでにない動向として注目されるだろう。
外に目を向け始めた上海人 上海中心部では、満足な物件が、安価な値段で手に入らない現状に対して、レジャーと投資を兼ねた物件に注目している上海人も増えている。たとえば、山や湖がある浙江省・江蘇省エリアはかねてから人気が高い。一昔と違って、マイカーをもつ市民が増加し、別荘感覚で住宅を購入しようという人が増えている。上海蟹で有名な江蘇省昆山エリアでは、200平米前後の一戸建てが、100万元〜150万元程度で手に入り、上海と比較すれば破格だ。この価格帯では、上海ではせいぜい2LDK程度のマンションしか買えない。さらに、美しい山々がある雲南省麗江、青い海があり、中国のハワイとも言われる海南島などからもリゾート目的にした物件の販売に、多くのデベロッパーが今回の展覧会にも出展している。 上海など大都市では、不動産に対する規制がどんどん厳しくなってきている。しかし、人々の豊かな生活に対する願望は相変わらず強い。政府は不動産価格のコントロールに必死になっているが、やはりまだ住宅への根強い需要があることには変わらない。(以上) |