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経済トピックス【2006年8月】
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レジャーと娯楽、変わる上海人の消費形態
ダイビングの練習をする人たち 上海人の生活様式が、ここ数年の間に大きく変化している。それは、身近にいる上海人に話を聞いても明らかではないだろうか。 例えば、つい5~6年前まで、マイカーを持っている人はそう多くなかったし、海外旅行に行く人も今ほどは多くなかった。しかし、最近では多くの上海人は車を持つようになって、上海近郊の浙江省や安徽省にレジャーに出かける人を良く見かけ、行楽地はマイカーによる渋滞が当たり前になってきた。さらに、休みとなれば中国人も比較的自由にいける東南アジアの国々に出かける人が増えた。この夏休みも、団体旅行でヨーロッパに出かける上海人も多い。 上海市統計局が2006年7月に発表した2006年度上半期の上海の消費総額は、1653.45億元で、2005年同期と比較すると13.1%の増加となった。この増加による消費形態の変化は数字の上でもかなり明らかになっている。 特に大きな増加が見られたのが、外食産業だ。今や、上海人にとって外食をすることは特別なことではなく、さらにビジネスなどでの接待も増えている。統計によれば、2006年上半期の外食産業の売り上げは215.57億元で、前年比27.9%の大幅な増加。上海全体の消費を牽引している形となっている。人口1700万人を抱える上海では、とくに「食」に対するビジネスは盛んで、外食産業が熾烈な競争を繰り広げているのも納得できる。 マイカーへの市民の熱望も相変わらず衰えていない。自動車市場が中国全体的に飽和状態になっているという指摘がある一方で、上海市の自動車の販売は新車・中古車ともに好調で、今年1月から5月までの上海市の中古車交易市場で交易された自動車台数は8.96万台。前年比40.4%の増加となった。特に交易量が激増したのが中型乗用車で、77.2%の増加と突出している。また、新車の乗用車に関しても6月における売上高は16.19億元で、こちらも去年の同期と比較すると4.5%の増加で、相変わらず増加傾向となっている。 さらに娯楽品に関しても伸びが著しい。2005年上半期と消費総額を比較すると化粧品が25.5%、電子出版物や音楽ソフトが25.5%、書籍雑誌に関しても13.5%の増加となった。ここからも分かるように、上海人の消費の傾向が、生活の質の向上へ向かっていることが明らかだ。 レジャーに関しても、上海ではその多様化が進んでいる。上海で屋内スキー場ができて久しいが、最近ではダイビングスクールもできた。自家用車の増加とともに、車でアウトドアに出かける人も多く、ダイビングでは上海近海の海が泳げないかわりに、浙江省の千島湖などに出かけて楽しんでいる。また、自家用車もアウトドアに便利なような「スポーツ多目的車(SUV)」をよく見かけるようになった。これら車の改造を行うショップも上海で増えてきている。最近のニュースでは、上海の金山区の海岸で遊んでいたSUVの愛好家グループが、満ち潮に車ごと流されてしまったという事故が大きく報道されたが、そういった遊び方をするようになったのも最近の変化といえる。
車を改造する人も 上海市奉賢区では、新たに人工のビーチがこの夏に完成した。このビーチでは、中国のハワイといわれている海南島から美しい砂を持ち込み、海岸線をぐるりと封鎖して、浄化した海水を流し込むというもので、いつもは黄色く濁っている海水が、人工ビーチの内側エリアではほぼ透明の海水を再現している。市中心部から車で1時間前後で楽しめる人工海岸として、市民の人気も高い。このエリアではさらにゴルフ場やホテルなども設置され、新たなレジャーエリアとしての整備が進められている。
上海奉賢区の人工ビーチ また、自然回帰の傾向も見られ始めてきた。都市生活のストレス解消と、息抜きを上海郊外で行う上海市民が、農園を借りるなどのケースもある。上海南匯区では、3ヶ月150元で3平方メートルの農地を貸し出し、農民達から指導を受けながら農業を楽しむという農園も登場した。この農園では、農民も収穫に協力するが、その農民の手伝う範囲の違いで料金に差をつけている。 さらに、インターネットを通じて農地の収穫状況を画像で確認できるというサービスを行っている農園もある。桃などの果樹園を市民に貸し出して収穫を楽しんでもらう農園など、その形態もさまざまだ。農家も収入を上げることが出来るビジネスとして、新しい農村の経済発展の模式となっている。 これらはいずれも上海近郊の農村が中心だ。市中心部の市民の自家用車の発展にともない、上海の経済圏が急速に外へ広まっていることを裏付けている。 上海という限られた都市空間では、まだまだレジャー環境は整備されているとはいえない。経済が発展し、人々が豊かになってきて、今までの物欲を満たすという消費行為から、お金を使って人生を楽しむという方向へ大きく転換し始めている傾向にあることがよく分かる。そこにまた新たな上海の発展方式があるのかもしれない。(以上)
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