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保税区企業への貿易権・国内流通権の開放について
保税区企業に国内流通権を付与
2005年7月13日に公布された「保税区及び物流園区貿易関連問題に関する通知(商貿字[2005]76号)」によって、保税区企業・物流園区企業(以下、保税区企業)が、「外商投資商業領域管理弁法」(8号令)に基づき、国内流通権を取得するための具体的な方針が示された。
ただし、「申請すればスムーズに認可されるのか」「どこまでの運用が法的に認められるのか」といった点については、いまだ不透明な部分があり、注意を要する。以下、76号通達の内容と、実務上の問題点を考察する。
まず、76号通達の要旨を見てみる。
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保税区企業は、「対外貿易法」「対外貿易経営者登録管理弁法」「外商投資商業領域管理弁法」などの法の規定に基づいて貿易権を取得し、国内流通権を得ることができる。
- 貿易権を取得した企業は、中国内の企業・個人(貿易権を取得していない企業・個人を含む)と取引を行うことができ、国内流通権を取得した企業は、中国内で国内販売活動を行うことができる。
- 貿易権・国内流通権を取得した保税区企業などが、国外と中国一般区の間で貿易取引を行う場合、「外貿流通経営者」の資格で通関手続を行い、国内企業との間で販売行為を行う。
- 保税区企業等が、国外と保税区・物流園区間で貿易を行う場合、特別の場合を除いて、輸出入許可証管理を実施しない。
- 8号令の申請プロセスは、(1)外高橋保税区管理委員会経貿処で受理・チェック→(2)上海市外経貿委へ転送し審査→(3)商務部で審査・認可、となる。
- 国内流通権(中国語は分銷権)という表現には「小売、卸売り、コミッション代理」が含まれる。
認可・運用はスムーズに進むのか
このように、今回の通知では、適正な認可取得手続を経れば、保税区企業でも国内流通権・貿易権が取得でき、商業企業として認定されることが示されている。
ただし、クリアになっていない部分も少なくない。まず、貿易権・国内流通権を取得した保税区企業は、保税区取引・貿易取引・国内取引が可能となるため、一般区に商業企業を新設するより、保税区などに商業企業を設置したり、保税区などの貿易会社の営業範囲を変更したほうが有利ということになる。
このような取引が問題なく認められるかどうかは疑問が残る。そのため、一般区の商業企業に比べて認可取得の難易度が高いのではないか、と予測される。
また、現在保税区では、交易市場が増値税の発票を集中管理することで、年間約50億円とも言われる手数料収入を得ている。この巨大な既得権益をすんなり手放すはずがない、という見方が強いのも事実だ。
だとすれば、外高橋保税区税務局としては8号令適用後も、増値税発表の集中管理を継続。保税区企業が国内販売権を取得しても、区外に営業拠点を持つ企業は、やはり交易市場を通じて発表することになる可能性もある。
7月14日、ダウケミカル社が保税区企業として初じめて、外商投資商業領域管理弁法(以下8号令と略)を適用した商貿企業として認可を受けた。ただし、商業企業の経営期間は30年だが、同社は50年で認可を受けていることからも、今回が「特例」であったと考えるのが妥当だ。
ダウケミカル社は経営範囲として「卸売、輸出入、コミッション代理(除く競売)及びその他関連付帯業務」が認められているが、これが日系企業にも同様に認可されるかは、今後の実例を待つしかないだろう。
以上
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