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経済トピックス【2004年12月】
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自由貿易港構想の行方 現在、中国国内に15カ所設けられている「保税区」は、90年代の中国における経済発展の原動力の象徴だったと言っても過言ではない。しかし、中国のWTO加盟以降、この保税区の機能、メリットが相対的に低下している。 そもそも保税区の最大の優位性は、海外から保税区内に持ち込んだ物品を関税の負担を避けつつ、中国の労働力によって加工し国外へ輸出したり、物流拠点として中継貿易を行うことができる点にある。ところが関税負担という面で見れば、関税率は漸次引き下げられている。WTO加盟以前の2000年、輸入関税の平均は16.4%だったが、そのほとんどは2006年までに段階的に引き下げられ、2010年には9.8%になるという試算がある。 また、貿易権・国内流通権の開放も保税区の優位性を脅かす。保税区はこれまで、理論上問題のある増値税発票の発行権や貿易権を、事実上、保税区企業に許し、コミッションや法人所得税によって利益を得てきた。しかし、一連の開放政策によって、保税区以外の企業が合法的に輸入販売、国内流通ができるようになると、保税区のメリットは薄らぐ。 ただし、一気に香港のような金融自由都市を形成するには無理がある。そこで現在、保税区は物流を重要視し、自由貿易港へのファーストステップとして「物流園区」の開設に乗り出している。 実務面での最大のメリットは、物流園区の入り口と貨物をコンピュータ管理し、自動認証などのシステムの活用で通関を一回で完了。船積みまでの時間を圧倒的に短縮する点にある。また、物流園区への貨物搬入は輸出と見なし、増値税の還付を直接受けることができる点も大きな優位点だ。 物流園区の第一号は上海外高橋で、今年7月から正式に稼働している。システムの完成度など、まだ詰めるべき点は残っているようだが、国務院が認可した初めての「自由貿易区」として、その動向に注目が集まっている。 貿易権・国内流通権の開放に端を発した自由貿易港構想だが、この計画の進捗が逆に国内流通の開放政策に影響を与えることは間違いなく、注目の「外商投資商業企業管理弁法の運用」にも関わってくる問題である。その意味でも、今後の自由貿易港構想の動きを見守っていく必要がありそうだ。
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