経済トピックス【2003年09】


外国企業駐在員事務所(常駐代表処)に対する課税について

中国国家税務総局は「外国企業常駐代表機構の税収管理の関連問題に関する通知(国税発[2003]28号)2003.3.12公布」?月1日より施行し、駐在員事務所に対する課税徹底および納税基準を明確化しました。今回は、これまでの駐在員事務所への課税の背景と本?8号通知」によって駐在員事務所への課税がどう変わるのかについて述べてみます。

《駐在員事務所とは》
中国において駐在員事務所(常駐代表機構)は、本社のための市場調査や情報収集・連絡業務等の準備的・補助的活動を行うことができますが、原則として直接的な営業活動は認められていません。従って、本来は所得が発生しないため課税対象とはなりません。

《事務所課税への取組み》
しかしながら中国の税務当局は各種駐在員事務所の業務活動に着目し、特定(商社や運輸関連)の駐在員事務所を課税対象と認定した上で、企業所得税や営業税を課税しています。
これまでの取組みとして、まず、国家税務総局が1985年に一定の条件を満たす駐在員事務所に対し課税する旨の規定を公布しましたが、規定上明確になっていない部分もあり、必ずしも統一的徴税は行われませんでした。その後1996年に「外国企業常駐代表機構に対する租税徴収管理強化の関連問題に関する通知(国税発[1996]165号)」を公布し、課税・非課税の活動範囲を明確に規定、徴税強化を図りました。この規定では徴税方式を、@所得課税、A経費課税、B推定利益課税、C免税の4分類とし、各駐在員事務所に対してどの徴税方式を取るかは税務当局が決定することとなりました。そして今回の?8号通知」は、?65号通知」を引き継ぐ形で、基本的には全ての駐在員事務所を課税対象とし、各駐在員事務所の実際の活動内容に照らし合わせ、新たに課税活動範囲や徴税方式等を区分し直した規定となっています。

《?8号通知」のポイント》
(1)徴税方式は税務当局が決定するのではなく、駐在員事務所が自ら申告すると変更したこと。
(2)免税対象事務所を明確にしたこと。
    外国政府、国際組織、非営利団体、民間団体の代表機構のみ、免税対象事務所とすると明記しています。従って、それ以外の駐在員事務所は全て「課税対象事務所」となる訳ですが、あくまで「対象」であり、事務所の活動内容によっては「免税(非課税)」申請する手段は残されています。
(3)活動内容別に徴税方式を明確にしたこと。

 所得課税方式 商務、法律、税務、会計などのコンサルティング型の企業が設立する駐在員事務所
 経費課税方式 商社、貿易、観光、広告などのサービス型の企業が設立する駐在員事務所
 推定利益課税方式 上記の活動以外の企業(メーカーや金融機関等)が設立する駐在員事務所

《今後どのように対応すべきか》
?8号通知」により、駐在員事務所の徴税方式は自らが判断して所管の税務署へ申請することとなりますが、今後、事務所を開設する場合、自社が課税・非課税のどちらに該当するのか、課税の場合どの徴税方式になるのか、更に現在の事務所が免税から課税に変わる場合どのような手続きが必要か、などといった点について十分に検討する必要があります。

以上

2003年9月


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