中国国内流通権の開放
現在、国内流通権を付与されている外資企業は、「卸売」・「小売」認可を受けた極めて少数の企業で、しかもこのような外資の販売会社に対しては、外資マイナー出資という出資比率制限の他、地理的制限や数量制限といった厳格な管理が行われている。
中国はWTO加盟による合意文書の中で、外資企業の国内流通権開放を約束しているが、今回はその開放スケジュールおよび開放の条件について述べてみたい。
【卸売業・問屋業】
| 加盟後1年以内 |
外資50%までの合弁により制限品目を除き、全ての輸入品及び 国産品の流通を許可する。 |
| 〃 2年以内 |
外資マジョリティの合弁を許可し、同時に地理的制限を及び認可 数制限を撤廃する。 |
| 〃 3年以内 |
品目制限以外の全ての制限を撤廃する。 |
| 制限品目については、加盟後3年以内に書籍・新聞・薬品・農業・農業用フィルムを許可し、5年以内に化学肥料・製品油・原油を許可する。但し、塩・煙草は許可せず。 |
【小売業】
| 加盟時 |
従来許可している5経済特区(深セン、珠海、汕頭、厦門、海南省)と6都市(北京、上海、天津、広州、大連、青島)に加え、鄭州、武漢で外資50%までの合弁を許可する。但し、制限品目を除く。
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| 加盟後2年以内 |
全ての省都及び重慶・寧波を開放し、同時に外資マジョリティの 合弁を許可する。
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| 〃 3年以内 |
地理的制限・出資比率制限、許可数制限を撤廃する。但し、自動 車及び制限品目を取扱う30店舗以上のチェーンストアについて
は、外資マジョリティを許可しない。
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| 制限品目については、加盟後1年以内に書籍・新聞・雑誌、3年以内に薬品・農業・農業用フィルム・製品油、5年以内に化学肥料をそれぞれ許可する。但し、煙草は許可せず。またフランチャイズについては、3年以内に制限を撤廃する。 |
上記の開放スケジュールでは企業形態や取扱品目などについて触れてあるものの、その他の条件については特に約束されていない。そこで問題となるのが、現行法規で規定されている外国側投資者の資格要件や最低資本金等の厳しい制限の扱いである。現在、外資企業の卸売・小売業認可について規定している「外商投資商業企業試点弁法」では、卸売業の場合、外国側投資者は申請前3年間の平均売上高が25億米ドル以上、且つ申請前1年の資産が3億米ドル以上であることが要件とされ、また合弁企業の最低資本金は8千万元以上と規定されている。こうした条件についても制限が緩和されなければ外資企業に対する正式な国内流通権の付与とは言えないが、現在、中国政府は独自に外国側投資者要件や最低資本金等についても緩和の方針を表明していることから、今後の法整備の動向に注目したい。
以 上
2002年12月
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