ついに来てしまいました。5回目の上海。しかも今度は、留学なのです。リューガク!
日本に戻ってからのある日、インターネットで「復旦大学1ヶ月留学コース」というのがあると知った私は、なんだかまた上海に呼ばれているような気がして、ついつい申し込んでしまったのです。
中国語会話能力ゼロの私ではありますが、深く考えないで、とにかく行ってみることにしました。
*寒い!!!*
2月26日、成田から上海に向け出発。今回のツアーに参加した日本人は総勢19人。
殆どが春休みを利用して来た大学生である。勿論学校で中国語を選択している子ばかり。全くの初心者は私一人のようだ。非常に不安である。
上海に到着したら氷雨が降っていて、すごく寒かった。
今回は復旦大学の「国際文化交流学院」という寮に一ヶ月滞在することになっている(ちなみに一人部屋だった)。「早く寮に行って暖まりたいね~」などと言っていたのだが、甘かった。寮の中も暖房が効いておらず、外の寒さとあまり変わらないのである。どうやら建物が大きくて、暖房が各部屋に行き渡らないらしい。
とにかく毛布を借りよう、と寮のオバサンに頼むが、何しろ中国語の知識がほとんどない為、何て言ったらいいのかわからない。とにかく「サムイ、サムイ」「毛布、毛布」とボディランゲージと共に繰り返す。オバサンも何やら中国語で言ってくるのだが、さっぱり聞き取れない。意志の疎通はできたのであろうか?不安を感じつつその日は震えながら眠りについたが、翌日ちゃんと毛布が届いていた。良かった…。この日から3月一杯、部屋で勉強する時も手紙を書く時も、何をするにも毛布4枚にくるまって過ごしたのである。
*恐怖のクラス分け試験*
復旦大学に着いて3日目、入学式とクラスのレベル分け試験がある。大学の先生のありがたいお話(といっても何を言っているのかさっぱり聞き取れなかったけれど)の後、何組かのグループに分かれて、簡単な面接試験が行われた。すごく緊張した。
一人一人に、先生が話し掛けてくるのだけれど、自分の名前以外何にも聞き取れない。しょうがないので「対、対」と適当に相づちを打っていたら、わかったことになったらしく、4つあるうちの下から2番目のクラスになってしまった。初心者なのに一番下じゃないなんて…どうしよう。
*初授業、そして家庭教師*
これから一ヶ月、月曜日から金曜日まで、朝8時から12時まで中国語の授業である。
初めての授業の日は、老師の言っていることが全く聞きとれないし、眠いし寒いし、死ぬかと思った。これがあと1ヶ月も続くなんて…!と暗澹とした気持ちになり、日本に帰りたくなってしまった。
そこに日本の知人から電話をもらい、「せっかく留学にまで行っているんだから、ガンガン勉強するしかないですよ」と励まされたので、気を取り直して家庭教師をつけて勉強を始めることにする。
この家庭教師選びも難航した。一人目は、友人(日本在住の中国人)のイトコで、日本語を勉強しているという人とお会いした。お話してみたが、日本語のレベルが私の中国語と同じくらいだった為、5時間にもわたる筆談の結果、家庭教師は無理のようだったので、お友達として仲良くしてもらうことにした。
2人目は、新聞記者をやっているという人で、日本語が全く喋れない人だった。ので、英語と中国語でバシバシとしごかれ、死にそうな思いをした。
3人目にしてようやく、日本語の喋れて性格温厚な家庭教師に巡り合えた。復旦大学の講師の先生で、日本に半年ほど滞在していたそうである。時給は日本円で500円、週に2~3回、二時間お願いすることにした。よかったよかった。
*飲み会の嵐*
ありがたいことで、上海在住の知人達が歓迎会を開いてくれるというお申し出がいくつかあった。授業が朝早いので毎日というわけにはいかなかったけれど、週に何回かは、飲みに出かけた。出かけない日は一緒に短期留学に来ている大学生たちの部屋で飲んだ。「予習しなきゃ授業について行けない…」と思いつつも、人間というのは弱いもので、私だけ?毎日何かしら理由をつけては飲んでいたような気がする。年下の同級生達ともすっかり仲良くなって、帰る頃には私もコギャル語を多少習得した(例えば『超ムカツクー』、全部一声なところでなきゃだめ)。
またある日は、日本人男性2人と和食屋さんに飲みに行った。お店の女の子に「今日は○○ちゃん綺麗だね~」と、来る人来る人全員に言っている。う~む。かと思うと「上海は魔都なんですよ…ふぅ」と遠い目をしてため息をつく。上海在住の日本人男性には私には分からないような色々な苦労があるのだろうか…。
またある日は長期留学している友人に連れられて、上海人の人々とお食事に行った。はじめて白酒なるものを飲む。…ひ、ひぇ~! 口に火が点いちゃうよー! おいしいけど。その時はみんなでゲームをして、負けた人が白酒イッキ飲みというコンパのようなノリだった。私は「明日授業があるから」と勘弁してもらったけれど、周りのみんなは一体何杯飲んだんだろう…。とにかく行くところ見るところ、食べ物も会った人も全てが私にとっては新鮮で、毎晩楽しい夜を過ごせた。嬉しい限りである。
(つづく)
高橋留美
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