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「住人は泣き寝入り、物件管理は無法化?」不動産管理編 その2
上海で進む再開発、「老房子」はドカドカと壊され、ニョキニョキとのっぽビルが生え渡る。これだけ上海で「購買房子」が熱くなると、当然、「一次災害」「二次災害」が発生する。 ここで一次災害というのは、購入後の瑕疵。果たしてこの国には「瑕疵担保責任」があるのかどうか、購入者の権利はどこまで認められるのか、すごく心配になる。大枚はたいたその後で「壁にひびが入った」「水道管が破裂した」「床がゆがんだ」など、信じられないトラブルが続出しているからだ。 そして二次災害、これは物件管理の問題にある。「居住者にとっていかに快適であるか」が原点にくるはずの、この種のサービス業はなかなか上海では認知されていない。なぜか居住者が管理会社の横暴に泣き寝入りというケースが多い上、グローバルスタンダードな対応はほとんど期待できないに等しい(それでもここ最近、CSの認識は徐々に重要課題と認識されつつあるのだが)。 上海人は「マンション管理」をどうとらえているのか。今回はそこらへんに迫ってみたい。 最近のニーズは「酒店式管理」。シーツを取り替えてくれ、呼べばいつ何時でもホットミールが届く……。上海人はこのホテル式の対応が最高のCSだと思っている。だが、これは購買意欲をそそるためのひとつのツールにしかずぎない。実際、ホテル式にこだわること自体、サービスという概念がよくわかっていない証拠でもある。 虹橋路沿いのある物件。販売開始からまもなく総戸数300戸のうち3分の2が売却という、結構な「実力派」だ。ここはデベロッパーが子会社を作って物件管理に当たらせている。だが、デベロッパーは自分の産んだ子が気に入らない。「こんな放蕩息子に任せちゃらんない」というので、目下信用できる管理会社を模索中だ。 この「放蕩息子」は、「目指すはグローバルスタンダードの物件管理」と唱え、経費でしょっちゅう海外に逃亡している。しかも夫人の副総経理を連れて。物件実査とされてしまえば文句のつけようがないが、これは明らかに個人旅行。日本、シンガポール、アメリカ、イタリア、イギリスetc。しかし現地で見たグローバルスタンダードが実際の現場で何の役にも立っていない有様なのだ。 一方の住人はと言うと……。「確かに保安の敬礼は立派だわ、ガーデンも手入れが行き届いてはいるし。でも先日の異臭発生、なぜ解決に3日もかかるのかしら?」 高級物件買ったはいいが、お飾りだけの「物業管理」にあきれ果てるという様子だった。 上海では日本と同じように、デベロッパーが不動産管理会社を子会社として作るケースもあれば、全く関係のない別会社と契約するケースもある。管理会社は、不動産ラッシュがもたらした新分野とあって、参入ラッシュが続いてきた。だが案の定、有象無象入り乱れ、管理会社そのものを問うトラブルが発生した。そこで政府は管理会社をライセンス制に、会社の善し悪しをABCランクで明確に区切ることにした。 「物業管理の発展と成功」などと、マンションのエントランスになびく横断幕。住人の目も厳しくなり、不動産管理が社会問題に発展したせいもあるだろう、最近とってつけたようなキャンペーンが目に付く。ようやく上海も不動産管理の夜明けが到来した。 (北倉亜沙) |