
| プロの観光案内 上海のデパート |
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現在の上海は対外開放を背景とした「デパート競争の時代」に突入した観がありますが、これは、歴史的にみれば上海市での2度目の「デパート競争の時代」にあたります。2度目の「デパート競争の時代」は、1910年代末から1930年代にかけて南京路(現在南京東路)で"ビッグ4"と呼ばれたデパートが覇を競った時代にあたります。 今回はこれら往時の"ビッグ4"に焦点をあててご紹介していきたいと思います。 ビッグ4"とは、開店順に 先施公司:店舗は現在の上海時装公司、東亜飯店等が入っているビル 永安公司: 〃 華聯商厦及び東隣の七重天賓館 新新公司: 〃 上海市第―食品商店 大新公司: 〃 上海市第一百貨商店 となります。それでは、順番にご紹介させていただきます。
<先施公司>
南京東路と浙江中路の北西側に位置し、現在では"上海時装公司"や"東亜飯店"等の看板がかかる古典的様式のビルが上海最初の近代的デパート"先施公司"の店舗です。先施公司は、もともとは1900年に香港で設立された会社で英文名は"The SINCERE Co. Ltd."、一般には「シンシア」と呼ばれています。この建物は同公司の上海進出にあたって建設されたもので、1917年10月20日に開店しています。鉄筋コンクリート造りの7階建てで、屋上の東南角には現在も三層の塔がそびえ立っていますが、これはほぼ建設当時のままの姿をとどめています。設計は、外灘の旧"ノース・チャイナ・デイリー・ニュース&ヘラルド社"(現桂林大厦)、旧"臺湾銀行"(現上海市工芸品進出口公司)等の古典主義様式の建物を手がけたレスター・ジョンソン&モリス事務所となっています。 〈永安公司〉
旧先施公司と南京路をはさんで反対側に約1年遅れて1918年9月5日に開店したのが永安公司です。永安は香港で1907年に創業された公司で、英文名は"The WING ON STORE "で、「ウィンオン」と呼ばれていました。 〈新新公司〉
新新公司(英文名"The SUN SUN Co. Ltd."「サンサン」)は先施の西隣に現在上海市第一食品商店となっている店舗を1926年1月23日にオープンさせています。先施に遅れること8年余ですが、C.H.ゴンダの設計による6階建ての建物は前の2公司と同様な古典様式を採用しています。南京路に面した屋上中央部にはやはり塔を配していましたが、現在では方型の2層の台座部分が残るのみです。1930年代の写真を見るとこの上に更に2層の円型台座と尖塔があり、先施、永安の塔にくらべ、ひときわ高いものとなっていました。 〈大新公司〉
大新公司(英文名"The SUN Co. Ltd."「ザ・サン」)は、1934年に南京路と虞治卿路(現西蔵中路)の交差点の北東の角地に1936年1月10日にオープンしています。現在上海市第一百貨商店となっているこの建物は年代が新しいことから、先の3公司のものとは大分様式が異なっています。中国人建築家(米国帰りの關頒聲らによって興された基泰工程公司)による設計で、様式的にはアール・デコに属します。このため、屋上には塔は無く側面も曲面と幾何学的な線でまとめられています。現在の外観は、看板類が取り付けられていること、リング状歩道橋との接続口が開けられていることを除けば、ほぼ建設当時の姿をとどめています。 ビッグ4の由来をザッとご紹介させていただきましたが、当時の上海には大きな市場があり、消費経済の基盤が形成されていたことを改めて認識しました。以上何かのお役に立てば幸いです。 |