| TOP/エクスプロア中国トラベル/内蒙古的大草原的旅日記/その2の中<フフホト> |
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縁とは実に深きものなり |
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★日本とモンゴルのつながり すると、攻撃的な男性ガイドに混じって、赤いトレーナーを着た女性ガイドが目立つことなくわれわれのそばにいることに 気づいた。 「1泊180元くらいのところを知っています。駅のすぐ近くです。もし、そこがダメなら、別のところを紹介します。 タクシー代もわたしが持ちます」 なぜか、その控えめな態度にひかれたわれわれは、彼女と少し話をすることにした。 「私は内モンゴル大学の大学院生で、モンゴルの歴史を勉強しています」 この一言で彼女がわれわれのガイドになることが決まったようなものだった。多少の猜疑心が抜けない私と違って、 歴史好きなM君の目が輝き始めたからだ。 「わーあ、それは好都合です。モンゴルのことについて、いろいろ教えてください」 そう言うM君に私も従うことにした。「ガイドなら、まあ、どれも同じようなもんだろう」と思って… だが、ひとつ問題があった。彼女には別の男性ガイドがくっついていて、これを離す必要があった。二人が相談して値段を つりあげたりしないようにするためだ。丁重に男性ガイドの同行を断り、われわれはこの目立たない女性ガイドと一緒にホテルに 向けて歩き始めた。 彼女の名前は白梅さん。モンゴル人だが、生まれも育ちも中国の東北地方で、なんと大学に入るまで中国語は読み書きがよく できなかったという。そのせいか、彼女の話す中国語は丁寧でなまりがほとんどなく、外国人の私にとっては聞き取りやすい。 授業のない夏休みの期間中は、こうして草原ツアーのガイドをするのだという。わずか2年しか勉強していないというのに、 彼女の話す日本語は割としっかりしていてコミュニケーションにほとんど問題はない。初めは英語を学んでいたのだけれど途中で 挫折、日本語に切り替えたという。日本語のほうが学びやすいらしい。 言語にも詳しいM君によると、モンゴル語は語順などの点からも韓国語や日本語に近い。もちろん、あの独特なモンゴル文字は 中東やインド、東南アジアの文字に近いのだが…
体形的に見た場合も日本とモンゴルの近さを感じる。彼女も含めて、ときどきみかけるモンゴル人は色黒のほかは表情の点からも
日本人になんとなく似ていて、とても異国に来たとは思えない。
★値下げ交渉に成功 白さんが連れていってくれたのは、わざわざタクシーに乗らなくてもいいくらいの近距離にある鉄道ホテル。早速、 部屋を見せてもらったのの、あいにく空いている部屋はひとつしかなく、しかもタバコ臭いうえにあまり清潔ともいえない。 別を探すことにした。 「では、すぐそこに300元くらいのいいホテルがありますので、そこに行きましょうか?」 白さんの言葉に従い、われわれはすぐそばにある近代的なビルに移ることになった。 「でも、これって本当にホテルなんですか?」 正面には中国工商銀行の入口があって、どうみてもオフィスビルにしか見えない。ガラス張りで、てっぺんが逆三角形にと がった形をしている。 「いえいえ、こちら側に入口があります」 正面から左に行くと、確かにホテルへの入口がある。金華ホテルだ。あとでパンフレットを読んだところ、中国工商銀行が 出資して建てたホテルらしい。 ここでおもしろいものを発見した。 「日本のお酒屋」 こんな珍妙なる日本語の文字盤がホテルの入口に堂々と、そしてでかでかと張りつけられているのだ。これはたぶん翻訳をした 人が中国語の「酒店(ホテル)」を間違えてそのまま直訳したに違いない。まあ、罪のない間違いとはいえるが、やはり笑わず にはいられない。 異国に来ると、この種の間違いははいて捨てるほどある。そういえば大同でもらった観光ガイドブックにも実に奇妙な日本語が 並んでいたっけ…まあ、これは日本でもよくあることで笑うに笑えないところもある。よく、英語圏からやってきた友達が日本で 見かける珍妙な英語表現を笑っていたのを思い出す。 そんな珍妙な看板で出迎えてくれた金華ホテルも、中に入ると大きなシャンデリアが飾ってあり、ビジネスホテルの高級版という 感じがする。フロントでは英語が通じないので白さんに手伝ってもらっているうちに、男性のマネージャーらしき人が現われ、 われわれを部屋に案内してくれることになった。 あるのは1泊320元と360元の部屋。高いほうは半年前に改装したということで、きれいだ。だが、なぜかバスルームだけは もとのまま。われわれはマネージャーの丁さん相手に必死の値下交渉に入った。ありったけの中国語を駆使しながら… 「丁さん、われわれは改装された部屋に入りたいんですが、バスルームはそのままだし、 水まわりもいまいちです。 ここに360元は払いたくありません。もう少し安くしてもらえませんか?」 考える丁さんをもう一押ししようと、さらに少々のひねり手を加えてみることにした。 「わたしたちはこのガイドブックを見てフフホトに来ましたが(私は昭文社から出ている「個人旅行 中国」、M君は英語版の 「ロンリー・プラネット」)、おたくのホテルのことは載っていません。どうです?われわれが友人・知人にこのホテルのことを 紹介しますので、もう少し勉強してもらえませんか?ご存知のように、日本人はたくさん草原ツアーにやってきますので、 多少のお手伝いはできると思うのですが…」
私の中国語があまりにつたなかったせいか、それまでずっと中国語で話していた丁さんが突然英語で話し始めた。 それも割とまともな英語で。 「ちょっと考えさせてください」 と言いながら、エレベーターホールに向かう丁さん。エレベーターのボタンを押したところで、彼がわれわれに聞いてきた。 「何泊しますか?」 「たぶん最初に2泊して、草原から帰ってきたあとも最低1泊はすると思います」 「すると3泊ですね…」 「そうです。もしかすると4泊になるかもしれません」 「…いいでしょう。360元のところを320元にしましょう」 「やったあ!」 われわれの粘り腰に負けたのか、丁さんはとうとう値引きに応じてくれた。 早速フロントで手続きをすませ、部屋に入った。さっきチェックした通り、バスルームを除いて新しくてきれいな部屋だ。 眺めもまずますといったところ。
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