| TOP/エクスプロア中国トラベル/内蒙古的大草原的旅日記/その4の中<フイタンシールー草原> |
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大自然に抱かれながら |
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でも、さすがに疲れた。丘の上から池までの標高差はゆうに数百メートルはあるだろう。それに平坦と見えるところでも、けっこう高低差はあるものだ。風車の真下にたどり着いたところで引き返すことにした。 もう時刻は5時半をまわっていた。日もだいぶ傾きかけている。美しい西日に照らされた草原はますます美しくなってゆき、その光景に見とれては、ますます歩みの速度が遅くなっていく。
ようやく元のパオにたどり着く頃、数人の男たちが羊を追いかけている姿が目に飛びこんできた。どうやら、パオのなかに羊を追い込もうとしているようだ。人間と同じで、羊もパオのなかで寝起きする―――ここでもまた、草原に生きる人間と動物たちの共存の証を見たような気がした。
★日モンゴル友好相撲はおあずけに 日はさらに傾き、間もなく草原の一大スペクタクルである日の入りが始まろうとしていた。多少の疲れもあって、わたしはパオのなかに入って、少し休もうとしたのもつかの間、スタッフのひとりが呼びにきた。 「モンゴル相撲の時間ですよ。向こうの広場に集まってください」 最近の相撲にまったく興味を失ってしまった私でも、日本の相撲界でモンゴル出身の力士が活躍していることくらいは知っている。 そういえば、フフホトを出発する前、M君のウランバートル行きの切符を買うためモンゴル航空のオフィスに行った際、オフィスの前にいろいろな写真を飾った掲示板のようなものがあり、そのなかの一つにモンゴル出身の力士の写真があった。ガイドのひとりがそれを指し示してくれたのを思い出した。 休息するのを止めて宿舎となっているパオ4番を出ると、私は何やらざわめきの聞こえる方向へと歩いていった。すると、そこにはモンゴル相撲のコスチュームに着替え、模擬試合に臨もうとする男たちが集まり、その回りには見物人となる女の子たちがたむろしていた。
好奇心でいっぱいのマークはその申し出に従ったものの、腰の痛さに参っている私は丁重に断るしかない。それにシャワーのない草原での生活で、これ以上、服をよごすわけにはいかなかった。移動に次ぐ移動の旅で、ろくに洗濯する時間がとれず、Tシャツの2度着をし始めたくらいなのだ。ここで相撲をして着ているものを汚してしまっては、いよいよ着るものがなくなってしまう。残念ながら日本対モンゴルの相撲はおあずけとなった。 夕方になり、日が落ち始め、気温はどんどん下がっていく。マークに借りたセーターが本当に温かい。 相撲とはいってもモンゴル相撲の場合、ルールに違いがあって、どちらかというと見た感じ、相撲と柔道の中間のように見える。それにまわしをつけるわけでもなく、土木作業員が着るようなふっくらとしたズボン―――もちろん輝かんばかりの色彩がほどこされてはいるが―――そして肩にひっかける特殊な上着を身に着けている。 今回の模擬試合、なんといっても注目の的は西洋人であるマークと地元の力士とのドイツ・モンゴル親善相撲。力相撲の連続で、みているこちらも思わず力が入るほどの熱戦だ。 とはいえ、最後には、やはりプロが勝ることになる。マークが大外がりのような技で相手を責めると、モンゴル人力士は逆に内股をかけて対抗。必死になってこらえるマークだが、最後にはばたんと草原にしりもちをつかされてしまう。まわりのみんなが二人の健闘をたたえ、盛んに拍手を送る。 日モンゴル親善相撲に参加しなかったのが、少し悔やまれた。
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