豫園の老街の一角(旧校場路を南に行き方浜中路に突き当たる交差点の右手(北西角))にある『春風得意楼』は老舗の雰囲気溢れる茶館である。
春風得意楼は100年前に、現在の豫園チケット売り場のところに、ちょうど湖心亭と向かい合うように建っていたという。当時は1000人を収容できる大きな3階建ての建物だった。上海人達は鳥かごを携えて散歩をしたそうだが、朝はこうした人たちが休みに立ち寄ったとのことで店じゅう鳥の声でいっぱいだったことだろう。夜は芸人が呼ばれ毎日2回演劇が行われた。朝から夜まで一日中賑わっていたのである。
中国解放後取り壊されてしまうが、99年6月に場所をかえて復活する。もちろん昔の建物が移転されたわけではないが、名前を引き継いだ店が豫園の南の老街に建てられた。店の雰囲気も当時を引き継いでいる。朝はこの店が最も混む時間帯だ。店内は鳥篭をかけられるようになっており、鳥自慢の老人達が1杯2元のお茶を楽しんでいる。麺類も2元で、開店前に骨董商が朝食をとり、時には取引を行うそうだ。秋は老人達がペットのコオロギを互いに勝負させて賑わう。通常の時間は15元の最低消費が設定されているが、朝の時間帯だけは最低消費がない。土、日曜の午後2:00から4:30は『評弾書場』と呼ばれる語り付きの演奏が行われる。
経営者の女性に聞くとお勧めは元宝茶とのこと。「元宝」とは銭を意味するそうだ。店の名前の「春風得意」とは成すことが順風満帆である様である(余談だが、シェクストップページ下段の毎日のコラムが「春風得意」と名づけなれているのももちろん「事業が順調でありますように」という気持ちからだ)。春風得意楼で元老茶を飲めばお金が儲かるというわけだ。彼女が女性にお勧めとして挙げたのが金蓮花茶。コップの中に花が入れられ、太陽の光が当たるときらきらときれいだ。昔皇后も飲んだというこのお茶は美容にいいそうだ。
ベランダもあるので、天気のいい春や秋には空の下でお茶を飲むのも気持ちがいい。ここで工夫茶を飲んではどうだろうか。工夫茶とは茶の種類のことではなく作法のこと。目の前で服務員が伝統的作法でお茶を入れてくれる。急須や茶杯など茶具が楽しいのも工夫茶である。茶杯は、各自細長いものとお猪口のようなものの二つを使う。先に細い茶杯にお茶が注がれる。この時茶杯に書かれた龍の絵が、温度の変化に反応して色が変わるのを見逃さないように。細い茶杯の上にお猪口型の茶杯をかぶせ、それらを一気にひっくり返してお猪口型の茶杯へお茶を移す。お茶を飲んだ後は、細い茶杯を両手で持ち、残った茶の香りを楽しむ。
住所:方浜中路337号
電話:6373-4860
営業時間:6:30〜21:00
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