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日本人は電話をかけて相手を呼んでもらう時、「○○さんいらっしゃいますか?」と言います。
これで相手は○○さんを探してくれます。
皆さんは国際電話で外国に電話する時、何と言っていますか?
英語だと「May I speak to Mr. ○○?」と言いますね。
これは「○○さんと話したいんだけど話せますか?」です。
何が違うでしょう?
実は、日本語は自分のしたい事を直接的に言わない習慣がここに見られます。一方、英語だと目的をはっきり言わないとコミュニケーションが成り立たないという前提があるように思われます。このことは「文脈文化の違い」として説明できる事です。
言語には低文脈文化の言語(低文脈言語)と高文脈文化の言語(高文脈言語)とがあります。(二分される訳ではなく程度の大小です)
低文脈言語と高文脈言語の特徴は次のようにまとめられます。
- 低文脈言語では、伝達される情報は言葉によるメッセージの中にすべて与えられる。
状況や文脈は情報を伝えないと考えられているので、明示されていないものは伝えていないのと同じである。
- 低文脈言語の人々は、非言語行動と文脈の解釈があまり得意でなく、「語られないものは存在しないのと同じ」と考えている。
- 高文脈言語では、言葉以外に状況や文脈も意味を伝達するという事をコミュニケーションの前提としている。このために、重要な情報が言葉で表現されない時には低文脈言語の人々からしばしば誤解を招き、間違って解釈されたり、コミュニケーションへの関心が足りないとか、信憑性に欠けるとか、何かを隠している、狡猾で偽善的だと思われる事さえある。
- 高文脈言語の人々は、自分の意図を文脈で伝達できることを期待し、言葉によるコミュニケーションをしないで済ませることさえある。
高文脈のコミュニケーションにおいては、最も重要な情報が文脈に委ねられ、言葉では一切語られない事まである。
日本語は高文脈言語だとすぐお気付きになるでしょう。米国のように文化的にも言語的にも多様な国では、低文脈言語【英語】は全く異なる背景や言葉や期待を持った人々の間のミスコミュニケーションを避けるのに役立っていることも理解できるでしょう。
日本語と同じつもりで「Is Mr.○○ at the office?」と電話して、「Yes..... Do you want to talk?」と聞かれた経験を持つ人はいませんか。
「電話して、いるかと聞いてるんだから話したいに決まってるだろ」と怒ってはいけません。相手は「すべてを言葉で確認する低文脈文化」なのですから。
このことは、日本人がよく言う「以心伝心」の有無にも関係していきます。【続く】
この連載は毎月10日、20日、30日に更新します。よろしくお付き合い下さい。
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