我是大学生〜中医薬大学の教室より〜

中国留学は本当に安いか?

 先ほどベッドでうとうとしていたら電話がなりました。私の上海人の親友の日本留学のビザがついに下りたようです。
 彼女にしてみれば本当に長い道のりでした。上海の大学4回生のとき、就職活動をほとんどせず、ひたすら日本留学のための手続きに奔走していました。下りるかどうかわからないビザです。彼女にとっては祈るような思いだったに違いありません。私たち日本人留学生が中国に留学することと比べると、中国人の大学生が日本に行くには、かなりの努力とそれなりの家庭環境、そして運が必要です。お金以外でも非常に多くの審査が待ち受けています。私の別の上海人の親友にもビザを何回も申請して失敗している人が少なくありません。これからの日本での生活は大変でしょうが、素直に祝福してあげたいものです。

 夏休みもあけた9月は中国の学生にとって、新学期のはじまりということで非常に意味が深い月でもあります。大学に入りたての新入生は、親につれられておのおのの大学にやってきます。その大部分はたいせつな一人っ子。寮に無事馴染めるか、食事は大丈夫か、身の回りのことは自分で全部出来るか?など親にとっては心配の種がつきない様子が手をとるようにわかります。親御さんたちは初日、寮のベッドまで子供を連れていって、ベッドのセッテイング、部屋の掃除までしてあげるみたいです。

 さて大学の学費は果たしていくらか?「社会主義の国だからすべてタダ」というのは過去の話です。今では専攻にあわせて異なる学費を納めなくてはなりません。昨年までは、例えば芸術系なら年5000元、それ以外の学部は3000元から4000元が相場というところでした。それが今年はなんと5000元から1万元もするようです(1元=約15円ぐらい)。これはこちらの物価水準からするとかなりの大金です。
 そして、登場したのが学費の銀行ローン。最近では海外留学費用も調達できるローンができたりして、ちょっとした話題になっていました。
 上海地区以外のところから来る学生たちは大変です。物価もけた違いです。もともと大学生は学業等がかなり忙しく、基本的にはアルバイトをする時間がなかなか捻出されません。仮りにできたとしても、いわゆるファーストフードの店員のようなバイトは時給4元から5元が相場(50円から80円ぐらい)。どうしても親に頼らずをえず、その負担は計り知れません。

 では、中国にいる留学生の学費はどうなっているのでしょうか?こちらはなぜかアメリカ・ドルで計算されます。それをもとにその日のレートを使って人民元で納めても構いませんが。中国語を勉強するいわゆる語学生では年に2500ドル前後、長期留学する本科生では年3000ドル前後、などなど、こちらもそれぞれの大学で異なったコースで異なった設定がなされています。しかし、この額も決して安くありません。なにより上海の物価から考えると破格です。昨今のアジア金融危機の中、多くの留学生が学費を払いきれずに休学に追い込まれました。とりあえず分割で納めてもよいという特例が作られましたが・・・・。
 というわけで、留学費用は年数回の日本との飛行機代を考えると、どうしても年100万円前後はかかるようです。そうなると日本人の私費留学生にとって、夏休み、春節休みの日本でのアルバイト(出稼ぎ)は貴重な収入源です。上海の物価が安い、ということだけで、手放しでは喜べないのです。
 いかにケチケチ生活をするか・・・・。結局はここに行きつきます。私がよく考えるのは1元=100円レートです。実際は1元=15円前後ですが、こうしておくとかなり値段に対する意識がかわりました。つまり中国で一番の高額紙幣である100元札を1万円札と見たて、50元札が5000円、10元札が1000円。お昼一食が5元程度で食べられることを想定すると、これが500円になり結構上手くいくと思いませんか?

 次回からいよいよ大学の授業風景をレポートします。

(山之内 淳)


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